35歳女性が右大腿前面のしびれと力の入りにくさを訴えてご来院されました。
この症状は8ヶ月前から発症し徐々に悪化してきていました。大腿前面のしびれは長時間座っていたり、歩いた後に感じることが多く、たまに右足首まで感じることもあります。力の入りにくさは特に立ち上がるときと、走り出す時に上手く力が入らないような気がします。半年前に整形外科でレントゲンを撮り腰のそりが強いのでそれが原因で神経痛が出ていると言われ、赤外線治療と牽引治療を2ヶ月間行ったが症状が改善されませんでした。他の病院や治療院にも行ったが良くならなかったので来院されました。
右大腿の視診と触診では特に左右差は見られませんでしたが、右大腿前面の膝を真っすぐにのばす筋肉の明らかな弱化が見られました。その他の整形学検査では特に問題はありませんでした。この患者さんの姿勢を見ると骨盤のねじれがひどく、真っすぐに立っているつもりでも右足が数センチ前に出ているような姿勢でした。骨盤がねじれると鼠径靭帯という股関節の前の靭帯を引っ張ってしまいこの下を通る大腿神経を圧迫してしまうことがあります。この神経が圧迫されると大腿前面にしびれが出たり、膝をのばす筋肉が弱化することがあります。
1回目の施術はこの骨盤のねじれを取ることを中心に行いました。骨盤、腰椎、股関節へのカイロプラクティックアジャストメントと骨盤、大腿周辺の筋肉の操作を行った後、右大腿前面の弱化していた筋肉が完全に力が入るように戻りました。合計3回の施術で大腿前面のしびれと力の入りにくさは完全に消失しました。
担当コメント
この患者さんの大腿前面のしびれの原因は骨盤のねじれによって引き起こされていました。骨盤のねじれを引き起こした原因ははっきりとは分かりませんが、数年前に事故で腰を打ったことがあることと、日常的に長時間足を組んで座ることが多いと話していたのでこれらが原因だと考えられます。日常的に何気なくしている動作でも、長期間繰り返すことによって徐々に負担が重なり痛みが出たり、神経系に影響を与えることは少なくありません。普段何気なく気になることでも良いですので、一度ウェルビースパインにお気軽にご相談下さい。