49歳百貨店勤務の男性が左の足底の痛みを訴えて来院されました。
痛みを感じ始めたのは三ヶ月くらい前で特に原因はないということでした。最初は歩くと左踵の内側が少し気になる程度の痛みでしたが、二週間程前から足を地面につけるだけで激痛が走るようになったということでした。仕事は百貨店勤務ということで長時間立ちっ放しが多く、最近はまともに歩くことができず、デスクワーク中心の仕事になっていました。左足首は20年前にバイクの事故で複雑骨折をしていました。
来院時にもやはり左足を床に着ける度に激痛が走るため歩行が正常ではありませんでした。足の検査では左踵の内側の部分に圧痛点があり、骨折歴があるためか、足の関節全体の動きが硬く、足首の太さが右と比較すると一回り大きくなっていました。足底腱膜にも圧痛点が数カ所認められました。これらの結果から原因は特定できませんでしたが、足底腱膜の機能障害が疑われました。
一回目の施術はまずは足底の痛みを軽減するために物療機器とその他のツールを使用して足底筋腱膜の張りを軽減する施術を行いました。その他、足底に負担をかけていると考えられる骨盤の機能障害と背骨全体のゆがみを取りました。二回目の来院時には、痛みの強さは変化しておらず、場所が踵から土踏まずの方に移動しただけでした。この日は前回と同様の施術にプラスして膝周辺の施術も入念に行いました。三回目に来院された時には足底の痛みは初めの三分の一以下に減少していて、歩行時に少し怖さはあるが痛みはほとんどないと話していました。現在は百貨店の立ち仕事に復帰して足底の痛みが発症する前のように働いています。
担当コメント
足底の痛みは、長距離ランナーや長時間歩いたり、立ったりする仕事の方によく見られる症状です。レントゲンを撮って骨に異常がなくても、足、膝、股関節、骨盤に機能的な問題があった場合、足底の痛みを引き起こすことがあります。
体全体のバランスを整えることによってこのような痛みが軽減することはよくあります。同じような悩みを持たれていらっしゃる方はお気軽にご相談ください。