52歳運送業の男性が腰痛と右臀部から大腿後面、ふくらはぎにかけての痛みを訴えて来院されました。
この症状は一週間前に約1メートルの段差から飛び降りたときから始まりました。飛んだ直後は痛みはなかったのですが、荷物の積み下ろしを終えて運転をしていたら徐々に腰が痛くなり、さらに長時間座っていると右大腿後面にもツッパリ感を感じるようになりました。症状が日に日に悪化して仕事にも支障が出るようになってきたので来院されました。
検査では、腰を前屈すると腰痛が増悪するとともに右臀部から大腿後面、ふくらはぎにかけて痛みとツッパリ感を感じました。坐骨神経痛を確認する幾つかの検査でも陽性が出ました。触診では下部腰痛腰椎に圧痛と右臀部後面と大腿後面の筋肉に過緊張があり、数カ所の圧痛点が認められました。様々な検査を行った結果、何らかの障害が椎間板にあり、ここから関連痛などを感じている可能性が高いと判断しました。
施術は椎間板へ直接施術を行うことは難しいので、椎間板へ負担をかけている可能性のある腰椎、骨盤、股関節などの機能異常をカイロプラクティックアジャストメントによって取り除き、骨盤と臀部周辺の筋肉の緩和操作を行いました。一回目の施術後、痛みの変化はあまり変化は見られませんでしたが、自宅でのエクササイズを徹底してやっていただきました。二回目の来院時には腰の可動域は大きくなっていましたが、臀部のツッパリ感はまだ残っていました。その後症状は徐々に開放し、4回目の来院時には体の前屈をした時に感じていた臀部の痛みはほとんど感じないくらいまで改善され、長時間運転しても腰痛や下肢痛も消失しました。
担当コメント
腰痛にもいろいろなパターンがあります。オーバーユースによる筋挫傷や関節の機能障害によるもの、経年変化による椎間板や関節由来の腰痛が一般的なものですが、今回の症例はおそらくジャンプして飛び降りた衝撃で椎間板を痛めてしまったものだと考えられます。この症例の患者さんは一般的な治療期間よりかなり早期回復しましたが、適切な施術とリハビリを行なわないと場合によっては長期間に及ぶこともあります。ただの腰痛だと簡単に考えることはやめていただいて一度ウェルビースパインにご相談ください。