53歳女性が、右側のお尻から足への痛みを訴えて来院されました。
右側のお尻から足へかけて外側やや後ろ寄りに痛みが走っています。去年の秋から症状が出始めて整形外科に行きましたが、ずっと治りません。最近は痛みがひどいので長時間歩けなくなりました。長時間の動作で症状がひどくなるようです。ふくらはぎは何もしていなくてもつらいです。座っていると症状は楽になりますが、立つと痛みが出てきます。
検査をしてみると、右側のお尻の筋肉(梨状筋)に筋硬結(筋肉の塊)が出来ており、骨盤も歪んでいました。身体のアンバランスのせいで、左右の姿勢を保つ筋肉(脊柱起立筋)の緊張も右側に顕著にみられました。また、右側の膝から下にある脛骨と腓骨で作られる関節(脛腓関節)が少し動きすぎな感じがしました。
初回の施術では、凝り固まっている筋肉の緩和操作と骨盤の歪みをとることから始めました。お尻から太腿までの痛みは少し和らぎましたが、1週間後には戻ってしまったので、お尻の筋肉のストレッチを出来る限りやっていただきました。施術3回目を過ぎた頃から徐々に痛みが引き始めました。膝下の症状は殆ど変化がなかったので、膝下の脛腓関節の動きすぎを止めるためにバンドを巻いてもらうようにしたところ、こちらも症状が徐々に改善されて行きました。
担当コメント
この患者さんの症状は、はじめお尻の筋肉(梨状筋)のトリガーポイントによる関連痛と考えました。関連痛とは本来の筋肉の場所以外にも痛みを感じるものです。梨状筋の関連痛は膝の下まで広がることがありますが、膝下の痛みは脛腓関節のハイパーモビリティ(関節が緩んでしまっていること)によるものでした。症状の原因を探っていくと、自分では思ってもいないことだったりします。どうしても取れない症状でお困りでしたら、一度、ウェルビースパインにご相談下さい。