35歳システムエンジニアの男性が、両側の足底の痛みを訴えて来院されました。
今回の症状が始まったのは数週間前からでしたが、三年前にも同じような痛みがあり、その時には病院で足底腱膜炎と診断されて、痛み止めを飲んで治療したということでした。今回は特に右踵の内側に痛みがあり、朝起きた時にベッドから一歩踏み出す時と、長時間座っていて立ち上がる時に特に痛みを感じるということでした。本人の話では、2年前まで25年位剣道を続けていましたが、仕事が忙しくなりやめてしまい、それから体重が20キロほど増加してしまい、これも原因ではないかと話していました。
来院時には歩行時の痛みはなく、歩き方も正常でした。姿勢検査では膝が若干X脚で、両足の土踏まずの部分が潰れていて、両足とも外反していました。足底の検査では右踵の内側の足底腱膜の付着部に圧痛が認められ、右踵の外側面にもいくつかの圧痛点がありました。これらの結果から、足の複数の関節の機能障害によって足底腱膜に負荷を与えてしまい今回の症状を引き起こしたと思われます。
施術は足底の痛みを軽減するために物療機器とその他の器具を使用して足底筋腱膜の痛みを軽減する施術を行いました。足底に負担をかけていると考えられる足の関節の機能障害を取り除き足底のアーチを整え、骨盤の機能障害と背骨全体のゆがみを取りました。計3回の施術で足底の痛みはほぼ消失しましたが、再発を防止するために10キロ程度減量することを約束しました。現在は水泳を週に二回行っていて、順調に体重が減ってきています。
担当コメント
足底の痛みは、マラソンランナーなどのアスリートだけでなく、40代後半以降の方にもよく見られる症状ですが、今回のケースは、体重が急激に増加したことが主な原因となって足底のアーチが崩れてしまい痛みを引き起こしたと考えられます。以前剣道をしていたこともあり元々足底腱膜に負担をかけていたこともあり、剣道を止めてから更に体重増加によって痛みが再発したのだと思われます。今回のケースは体重増加によって足底アーチが崩れて痛みを発症しましたが、膝や股関節、骨盤の障害でも足底に負担を与え結果的に痛みが出ることもあるので、足底の痛みでお悩みの方は是非一度ご相談ください。
