股関節の痛み
股関節の痛みは、怪我や病気だけでなく、普段何気なく
している不良姿勢やスポーツでの障害、妊娠や体重増加による負担の増加、産後の骨盤の緩み、日常生活や仕事時の動作、加齢、ときには腰から股関節周辺を走行する神経の問題などが原因になる時があります。
股関節からの直接的な痛み
直接股関節から来る痛みは、先天的股関節形成不全、怪我（捻挫や骨折）、関節炎、感染症または、よりまれなケースで、悪性腫瘍による炎症等があります。
不良姿勢からくる場合もあり、普段の癖などによって、片方の足に体重をかけすぎて負担が多くなると、股関節が痛むというケースもあります。
足を組んだり、あぐらを組んだりする不良姿勢の状態が続くと、当然骨盤や股関節に負担がかかります。股関節は骨盤と大腿骨の骨頭との連結で形成されていますから、骨盤が歪むと股関節に痛みが生じます。また、猫背によって背骨の湾曲が大きくなると同じように、股関節に負担がかかり痛みが生じるケースもあります。
サッカーやマラソン、ゴルフ、格闘技など股関節に慢性的に負担がかかるスポーツによる障害（オーバーユースによる筋肉や関節の痛み）も良く見られます。また、妊娠や肥満による体重増加も股関節に負担をかける原因となり、痛みを感じることがあります。妊娠後期から出産直後までは、骨盤の靭帯が緩んでいるため、股関節への負担が増え、痛みの原因になることもあります。
歩き方やＯ脚、Ｘ脚、加齢による変形（変形性股関節症）が股関節の痛みの原因となることも多くあります。
股関節以外からの痛み
股関節自体には問題ないのですが、股関節周辺の神経や筋肉に障害がある時に股関節に痛みを引き起こします。例えば、大腿神経は鼠径靭帯という太もも前面の付け根にある靭帯の下を通っています。この靭帯に障害があって大腿神経が圧迫されてしまうと股関節の前面に痛みを感じます。
鼠径ヘルニアの方も、鼠径部や股関節前面に痛みを感じます。また股関節以外の筋肉に障害があると筋肉によっては関連痛として、股関節前面に痛みを感じることもあります。
カイロプラクティックケア
股関節の痛みの場合、まず痛みの原因がどこから来ているかが重要になります。ケガの場合、炎症が治まるまでは痛みが続きますので、医療機関での診察が必要な場合があります。病気が疑われる場合も同じです。
しかし、多くのケースでは姿勢や動作、スポーツ障害、体重増加や妊娠出産、加齢（変形）が関係していますので、股関節の動きのチェックや股関節を支えている筋肉や靭帯のチェックを行い、股関節の動きの改善、痛みの軽減を目的に施術を行っていきます。股関節への負担を減らすために、背骨や骨盤の施術、姿勢や動作の取り方などの指導も合わせて行います。
原因にもよりますが、股関節の状態がある程度良くなるまでは、急性の痛みで３～５回程度、慢性や加齢が関係している場合は５～１０回程度が目安となります。
先天的な股関節の問題がある方は、できる範囲で施術を行いますのでお気軽にご相談ください。
