39歳女性が、首の後ろの痛みを訴えて来院されました。
2週間前から、急に首の後ろに痛みが出てきました。頭痛も、頭全体にじわっと出てくる感じがします。仕事で重い物を持つことが多いので、背中全体的に硬い感じがします。
検査をしてみると、首の付け根の関節を中心に硬くなっていました。元々背骨のカーブが少ないこともあり、背骨全体的に柔軟性がありませんでした。また、慢性的な疲労のため感覚が大変過敏になっており、どこを触っても痛みを感じる程でした。仕事で重い物を持ち上げる時、脇を開いて持つことが多いとのことで、肩から腕に付着している筋肉に異常に張りがみられま した。
初回の治療では、まず筋肉の緊張を緩和させ、過敏になっているところを落ち着かせるように施術を行いました。また、胸側の筋肉と肩から腕の筋肉が硬くなって肩甲骨の動きを阻害しているようだったので、肩関節の動きをつけるよう関節を動かしていきました。
2回目の施術では症状が大分改善しており、首の後ろは少し張りを感じる程度まで落ち着いていました。背骨の柔軟性も徐々に出てきていたので、継続して施術を行っていきました。
3回目の施術以降、頭痛の出る頻度も少なくなってきており、4回目では症状は殆ど感じないとのことでした。
現在では月1回のメンテナンスを行っています。
背骨は通常S字カーブを描くとされていますが、これは個人差があります。本来、重い頭を支える背骨はカーブを描くことで重さの負担を逃がしてあげる作用もありますが、カーブが少ないとその作用があまり働かず、負担がどんどん蓄積されていきます。この患者さんの場合は、今回の首の症状だけでなく、慢性的な腰痛もお持ちでした。首の付け根や、背骨と骨盤の繋ぎ目などはカーブの切り替え部分に相当しますが、逃がしきれなかった負担が直接加わることが考えられます。その時、背骨の関節の柔軟性は大変重要となってきます。
お仕事での動きで身体を無理に使用していると、徐々に関節・筋肉に負担がかかってきて突然症状として現れることは多々あります。痛みを取り除くだけでなく、いかに日常生活での負担と付き合っていける身体を作っていくかが大事となります。そのため、ウェルビースパインでは施術だけでなく、ストレッチやエクササイズも併せてアドバイスさせていただきます。
いつもと違うような症状が出てきた時など、一度、ウェルビースパインにご相談下さい。