30代女性が首から右上肢にかけての痛みを訴え来院。
首、肩のコリは常にあり、1カ月ほど前からそれが鈍痛に変わりその鈍痛が右上腕~前腕外側にまで広がってきた。そして、1週間ほど前から午後になると右第1,2指にまで鈍痛が出始めた。
2年前も同じように首~前腕までの鈍痛、第1,2指のしびれと鈍痛があった。首が痛くなるので仰向けになるのも辛かった。この時整形外科でレントゲンを撮ったところ変形性頸椎症と診断され痛み止めを処方されるも痛みはなくならなかった。その後カイロプラクティックに通い週に2回など計2か月程で、指の痺れ、腕の痛みはなくなった。痛みがなくなってからは右肩腕を重点的にマッサージを行っていた。今回はその2年前のようにひどくならないうちに来た。
検査をすると右肩が下がって左に体幹が回旋していた。頚部の可動域では屈曲と右側屈で 上腕の痛みが増え、回旋伸展左側屈で中部頸椎のあたりに痛みがある。施術は脊柱全体と肩周囲の筋緊張緩和を行った。
1回目の治療後左右の肩の高さ、体幹の回旋が少し落ち着き、肩、首、上腕の痛みが減少した。現在4回の施術が終わり首から上腕までの鈍痛はほぼ消失し、前腕に少し残っている程度である。今までは夜、寝汗が酷く1度目が覚めていたものが治療をした日から、全く寝汗をかかなくなり起きる事がなくなった。
この患者さんのケースでは右側を意識したあまり逆にそれが左右のバランスを崩させ、その影響が下部頸椎に伝わり腕の方へ痛みを出していたものと思われます。ですので下部頸椎の矯正を行うことも大事ですが、前後左右上下のバランスを整えていくことが長期的に見て一番いい解決策だと思いました。幸い順調に症状のほうも落ち着いてきているので、この調子で施術の方を続けていきたいと思います。