50代男性が右肩の痛みと右目の違和感を訴え来院。
もともと20年ほど前から右肩がたまに痛くなることはあった。タクシードライバーをしているのだが、この時右ひじをドアに打ちつける癖がありこれがだんだん強く打つようになった。あるとき強く打ちすぎて肩関節がすごく痛くなった。それからいわゆる四十肩のような状態になり以降、肩が痛くなるようになった。
症状は主に仕事中に起こることが多く、途中肩を回したり仕事が終わると楽になる。一度、肩にヒアルロン酸注射を打った時すごく調子が良かったがそれからしばらくして痛みが戻った。
検査より安静時、両方の肩が内に入った状態にあり、身体が右にねじれていた。そして円背。触診で上部僧帽筋、胸鎖乳突筋の過緊張が認められた。
施術は肩関節、肩甲骨の柔軟性を付けることそして円背により負担のかかっている頚胸移行部、胸椎を中心に行った。
施術後、肩・首の動かしづらさが減少し、症状である右肩の痛み、目の違和感がなくなった。
この患者さんの場合、痛みをとること自体はそんなに難しい事ではありませんでした。ですが、姿勢から肩首に負担のかかりやすい状態になっているので再び痛みが出やすい状況にあります。
ですので、治療は肩だけでなく脊柱を主として行った方が将来的に痛みの出にくい身体になって行くことでしょう。
痛みをとるための治療と予防のための治療は似ているようで異なります。この症例はその例の一つとなるでしょう。
参考にしてみて下さい。