51歳女性が、左の腰の痛みを訴えて来院されました。
4~5日前から、左の腰からお尻にかけての痛みが出てきました。今は痛くて、起き上がるのがとてもつらいです。同じ体勢でいると少しずつ痛みが落ち着いてきますが、動き出すととたんに痛みが再発します。10年に1度ぐらい、このような酷い腰痛が出てきます。今までは3日ぐらいで症状が落ち着いていたのですが、今回は痛みがひきません。
検査をしてみると、普通に身体を前屈すると痛みが出ましたが、骨盤を動かないように抑えて前屈をしてもらうと痛みはそんなに出ませんでした。骨盤の左側の関節(仙腸関節)の動きが、右側に比べて異常に柔らかくなっており、可動が大きすぎることが分かりました。ただ症状のせいで、腰からお尻にかけて大変過敏になっており、どこを触っても左側に響く感じがするとのことでした。
初回の治療では、まず筋肉の緊張を緩和させ、過敏になっているところを落ち着かせるように施術を行いました。帰宅後は骨盤ベルトの着用をお願いしました。
2回目の施術では症状が50%まで改善していましたが、左の下肢に張りを感じるとのことでした。
3回目の施術では痛みは落ち着いたものの、左のお尻から脚にかけて重だるさを感じるとのことでした。
4回目では、痛みはあまり感じなくなっており、左のお尻から脚にかけての重だるさも大分軽減していました。
5~6回目には症状は殆ど出ていませんでしたので、骨盤ベルトを徐々に外していただくようにしました。
ここまで、週に1回の施術を行っていましたが徐々に期間をあけていき、現在では月1回のメンテナンスを行っています。
関節は硬すぎるのも問題ですが、柔らかすぎるのも何らかの症状を引き起こします。これは動きすぎる関節を周りの軟部組織(筋肉、靭帯など)で守ろうとし、通常では起こり得ない痛みを引き起こすことが考えられます。特に骨盤の関節などは体重による負担が大きい関節ですので、日常生活に支障が出てしまうと、身体のバランスをどうにか取ろうとして二次的な症状も併せて出てくることがあります。
いつもと違うような症状が出てきた時など、いつもの腰痛だと軽く考えずに、一度、ウェルビースパインにご相談下さい。ちょっとしたバランスの崩れから症状が長引く場合もあるので、日常生活でのアドバイスも併せてご提案させていただきます。