35歳女性が、左手が動かないと来院されました。
1ヶ月前の朝から左手首から先が全く動かなくなりました。前日の夜にうたた寝をした際、テーブルにずっと腕を押しつけて寝てしまっていました。病院で橈骨神経麻痺と診断され、現在整骨院と鍼灸院に通っていますが、1週間に3回以上通うように言われ、場所も遠いので迷ってこちらに来ました。仕事でパソコンを使用しますが、指もあまり動かないので苦労しています。痛みはありませんが、肘から指先（親指・人差し指）のしびれがひどいです。
検査をしてみると、手首を反らせることが全くできず、頑張って動かそうとすると逆に手首を曲げるように動いていました。そのため、手首を曲げる筋肉が異常に硬く張っており、その筋肉のせいで痺れが出ているようでした。また、人差し指と中指があがらなくなっていました。
初回の治療では、手首の動きに関連する筋肉に刺激を与えるながら緩和操作を徹底して行いました。橈骨神経（首の付け根の背骨から出ている神経）にかかわる関節の動きも整えました。また、手首が動かないせいで腕全体でカバーしているため、上半身全体にも影響が出ていたので、バランスを整えるように関節を動かして行きました。
2回目以降は物理療法（超音波療法）も加え施術を行っていきました。
鍼治療と並行して施術を行っていきましたが、5回の施術で中指の動きずらさは残るものの、手首の動きは戻ってきました。
橈骨神経は、手首を反らせる筋肉、指を反らせる筋肉などを支配していて、この神経が麻痺すると下垂手と言って手首から先がダランと垂れ下がってしまいます。今回の患者さんも正にこの症状が出ており、手首から先の動きが無くなっている状態でした。まず、神経がどこで圧迫されて麻痺を起しているかを判断し、的確に筋肉に刺激を入れてあげていくことが大切です。急に麻痺を起されるとパニックになってしまうと思いますが、カイロプラクティックでも十分対応可能です。
家でのエクササイズも重要となってきます。そちらも併せてアドバイスさせていただきますので、神経的な症状が出てしまった時も一度ウェルビースパインにご相談下さい。
