妊娠8ヶ月に方が、2週間ほど前から始まった腰痛と右臀部の痛みを訴えて来院されました。
特に思い当たる原因はなく徐々に悪化してきたということでした。最近では少し歩いたり、寝返りをするだけでも右臀部に痛みが走るということでした。仕事を現在でもしているために少しでも緩和できればと思い来院されました。
歩行検査では、痛みでぎこちない動きで、ゆっくりでしか座ったり立ったりする動作が出来ませんでした。腰を前に曲げる動作をすると腰部と右臀部の痛みが強くなり、少ししか前に曲げられませんでした。腰部と右臀部の筋肉を触診すると数多くの圧痛点があり、特に右臀部を押圧すると臀部全体に広がる痛みがありました。この患者さんは妊娠後期ということもあり、体に負担をかけるような検査は出来ませんでしたが、この結果から骨盤と右臀部の筋肉の機能障害が疑われました。
施術は妊娠中の患者さんの負担にならないよう専用のカイロプラクティックテーブルを使用し、骨盤の機能障害と背骨全体のゆがみを取り除き、臀部の筋肉の過緊張を取り除く施術を中心に行いました。施術後すぐに、腰部と右臀部の疼痛は半減し、腰を前に曲げる動作も楽に行えるようになりました。出産間近ということもあって施術は合計3回しか行えませんでしたが日常生活に差し支えのないまでに回復しました。
担当コメント
この患者さんは、妊娠8ヶ月で妊娠後期に入るところでしたが家業の仕事のために仕事を休まずに続けていました。仕事柄長時間座ったり、腰を曲げて作業するなどして腰部と骨盤に負担を継続的にかかることによって、今回の症状を引き起こしたと考えられます。妊娠後期に入るとホルモン分泌の関係で全身の靭帯が緩む傾向にあり、体重などの大きな負荷のかかる骨盤に機能異常を引き起こしたと思われます。今回の症例は妊婦さんに非常に多く見られますが、症状は腰痛や臀部痛だけでなく、股関節痛や恥骨痛、大腿痛なども感じることがあります。ウェルビースパインでは妊娠中の患者さんにも対応できるように専用のカイロプラクティックテーブルも用意しておりますので、このような症状をお持ちの妊婦さんはいつでも相談してください。