膝の痛み
膝は人間の身体の中で構造的に最も不安定な関節で、怪我や加齢による変形などによって痛みを引き起こしやすい部位です。
膝の痛みの原因は様々で、繰り返しの運動による膝の使い過ぎ、スポーツや事故などによる膝のケガ、加齢に伴う骨、関節の老化変形、膝関節の構造的な異常を伴う病気(腫瘍)などですが、大きく分けて、外傷歴の有無に分かれます。
外傷後の膝の痛み
先にも説明しましたように、膝関節は人体の中でも不安定な関節なので、スポーツや事故によって引き起こされる大きな外力によって問題を引き起こしやすいです。重症なものでは前後十字靭帯損傷、内外側側復靭帯損傷、半月板損傷、稀に骨折の疑いもある為、歩けないような怪我をしたときは、まず病院での画像診断などをされることをお勧めします。画像診断上で骨や軟部組織に損傷がなくても膝関節の歪み、筋肉のアンバランスなどによっても膝に痛みを感じることがあります。
外傷以外の膝の痛み
年齢にもよりますが、一番多いケースが加齢による関節の変形を伴って痛みを感じることです。膝の半月板が薄くなってしまったり、関節面が変形したりすることで、主に膝を動かすと痛みを感じます。若年者で最も多い膝の痛みは成長痛と呼ばれる膝の痛みですが、稀に股関節に病気がある時にも膝の痛みを感じることもあるので注意が必要です。また膝を使いすぎたり、骨盤や股関節のアンバランスが原因で膝下の前面に痛みを感じるオスグッド病と呼ばれる病気もあります。
歩き方や立ち方によっても膝への負担が増えてしまいます。女性の方は高いヒールをはくと足の関節や筋肉に負担が増えますので、それが原因で膝に痛みを感じることがあります。また、正座を長時間される方は、膝関節を屈曲した状態で圧迫しますので、血流が阻害されしびれを感じるとともに痛みを感じることがあります。
立ち仕事が長い方や、足をよく使う仕事をされている方は、大腿の前面や後面の筋肉に負担がかかるため、膝の前面や後面に痛みを感じることがあります。
膝痛のカイロプラクティックケア
膝の痛みは怪我、加齢による変形、腫瘍など色々な問題が考えられるため、まずはしっかりと鑑別することが重要です。靭帯や半月板損傷の急性期の患者さんの施術は固定やアイシングがメインになるため積極的な施術は行いません。症状が回復してきたら、膝周りの筋肉のアンバランスを整えたり、ダンベルやゴムバンドなどを使用した運動で鍛えたりすれば早期回復になります。また加齢などによって慢性的に痛みがある場合は膝関節の可動域が減少していることが多いため、この可動域を広げるような施術を行います。またカイロプラクティックケアは膝関節へのアプローチだけではなく、力学的に関係する股関節、骨盤、足の関節などへも総合的に施術します。
このように膝の痛みと言っても様々なケースが存在するので、お気軽に相談下さい。